TwitterでのURLのやりとりには短縮URLを利用し、文字数制限をやりくりするという行動とサービスが生み出され、今や意識せず、誰もが簡単に利用するに至りました。
この短縮URLサービスは、単に長いURLを短くし文字数確保できるという利点だけでなく、クリックされた数を計測できるという副次的な効果もあります。そのためにわざわざ短縮URLを使って、ブログエントリーやメルマガを発行しているケースもあるでしょう。
これを逆手にとると、短縮URLサービス側はクリックカウントをウォッチングすることで、どのコンテンツが人気なのか、ということをユーザを超えて把握することができます。今日のベスト、今週話題になったページを、ユーザと読者が有益なデータを生成しているのです。
短縮URLサービスのbit.lyは、このデータを活かしたiPadアプリを提供し始めました。NEW.MEといいます。
設定後の利用イメージがわかるチャンネルのトップ画面はこんな感じです。
NEWS.MEでは、チャンネル(これはbit.lyの定義ではなく、私の呼び方です)としてtwitterアカウントを選択するようになっています。
- 自分のアカウント
- (*)自分のtwitterアカウントがフォローしているtwitterアカウント
- (*)NEWS.MEがおすすめするtwitterアカウント。アイコンに★リボンが付きます。
- NEWS.MEが選んだニュースソースアカウント
*のついたジャンルは、設定画面でON/OFFができます。上のスクリーンショットの上部に並んでいるアイコンが、私が選んだチャンネル(twitterアカウント)で、左右にスワイプすることですべてを見られます。
メインペインに表示されているのは、選んだチャンネルがフォローしているアカウントのツイートのうち、bit.lyによって短縮されたURLが掲載されているものの中で、直近でよくクリックされた(すなわちよく見られた)URLを含むものが表示されるようになっています。言い換えると、選んだチャンネルの人のタイムライン上でよく見られているウェブコンテンツが並ぶのです。
NEWS.MEは、いってみればキュレーションサービスなのですが、キュレーティング装置として
- twitterアカウント=その人が選んだ情報ソースである
- クリック数(閲覧数)=より多くの人が関心を持ったウェブコンテンツである
という2段階のスクリーニングを経て集められたウェブコンテンツがiPad上に並べられるというアプリなのです。
iTunes App Storeからインストールして、アプリを起動すると情報ソースとなるフォロー情報を取得するためのtwitterとの連携設定が始まります。
NEWS.MEは、有料アプリケーションなのですが、2週間の無料試用で使い勝手を確かめることができます。料金はアプリ内課金で、週115円。これを高いと見るか、安いと見るか、悩むところですね。自分のタイムライン上の人気コンテンツをみられるのもいいですし、気になる人のタイムライン基準のもの、というのもソーシャルの楽しい一面です。
説明ポイントは3つで
- 一番上の段に、情報ソースチャンネルのtwitterアカウントアイコンが並んでいるので、タップで選択する。
- コンテンツリストでは、twitterの投稿内容やウェブコンテンツのリード文やサムネイル画像が表示されていますが、その上で上下方向にピンチアウトすると、ウェブコンテンツの本文がその動きに合わせて表示される。指を広げた分だけ、行数が多く表示される。続けるとどんどん広がる動きをする。
- リスト上のエリアをタップすると、画面が右から左にプッシュアウトされ、タップしたウェブコンテンツ全体が右から引き出されてくる。そのペインでは通常の一本指上下スワイプでスクロールされる。
以下、アプリ画面です。
コンテンツによっては、各ページ下部に、その記事を読んだ人が他に読んだ記事のリストがでることがあります。
iPadの大きなスクリーンを活かして、ユーザの動作に合わせていろんなプチ表示や機能が盛り込まれています。
スクロールすると、画面最上部のナビゲーションエリアにコンテンツタイトルがさっと表示されたり、そのページのトップに戻るリンクが出てきます。こうしたユーザにとって必要な情報やコマンドが自然に配置されているのを見るだけでも、体験する価値のあるアプリだと思います。
ユーザインターフェイスといえば、スワイプやピンチといったiOS独特のアクションに対する画面処理がとても心地よいです。