ちょうど昨年の今頃に、WindowsからMacへ環境を移行させて、その後データベースアプリケーション開発にFileMakerを使うようになったのですが、日本のユーザやデベロッパーが集まるイベントが東京・文京区で行なわれました。無料のセミナーもあり、気になるセッションに参加することができました。
有意義なセミナーの備忘録をかねて、ポイントをリストアップしてみました。
T-4: 効率的なFileMakerソリューション開発の実践テクニック
プレゼンター:株式会社スプラッシュ 竹内さん
テーマは「DRY」– Don’t Repeat Yourself — で、スクリプトをモジュール化するポイントやコツをご紹介いただきました。
デモなど
- 印刷プロセスの切り出し(最後のページ/最初のページを入れて総ページ数を出すTipも)
- 選択肢が大量の場合、プルダウンの代わりにポップアップを使うときにスクリプト引数、結果を利用
- 「or検索」を使って全フィールドを対象にしたインクリメンタルサーチ
- Virtual Listを使ったラベル印刷(空白行を変数にいれて印刷開始位置をずらす、など)
- 汎用データエクスポートスクリプト
- ウェブビューアを使った「実行中(Spinning Wheel)」など
複数のスクリプト引数を受け渡すことで、より柔軟なモジュール化スクリプトが作成できる。
T-10: 開発を効率化するためのツールとTips
プレゼンター:株式会社バルーンヘルプ 佐合さん
いかに効率よく作業をするかを日頃から突き詰めて得た、たくさんのノウハウを披露されていた。
FileMakerの機能を使った工夫
- リレーションシップで膨大な量になったオカレンスを見つける方法 — ダミーのオカレンスを作り、「同じテーブルを選択」コマンドの後、ダミーオカレンス(テーブル)を動かすと、どこに同じテーブルのオカレンスがあるかわかる。カラーリングしておくのもよい。
- ショートカットをうまく使う — マウスに手を移動させずに作業、逆に右手マウスのまま作業を行える。Optionキーを使ったショートカットで結構楽になる動作がある。(スクリプトステップの「フィールド設定」で値設定ダイアログをダイレクトに開くなど。)
Macの機能を使う
- よく使う関数を辞書登録しておく。(zzfで変換すると関数一覧がズラリと出る、など)
- 環境設定 – キーボード設定にあるアプリケーション固有のコマンドをショートカット登録できる(値一覧表示など)
サードパーティソフトウェア利用
- コピー貼付け支援のアプリで、定型スクリプトステップを登録しておく(たとえばスクリプト定義用コメント行など)
ハードウェア利用
- ショートカットを登録できるマウスを利用する
- トラックパッドを左側に置くと、左手小指でスクロール操作などが楽にできる
このお二人はプレゼンテーションも素晴らしく、それも参考になりました。