商品のバーコードを使ったプロモーション〜StickyBitsが10ブランドで展開

私が初めてStickyBitsのことを知ったのは、今年の春ごろで、当時の同僚が「このアプリのバーコードの読み取り力がすごい。どんなバーコードでも瞬時にデコードする。」という話を聞いたときでした。商品についているバーコードは、ほぼ全世界共通で、巨大なデータベースが統一規格で稼働しており、これをプラットフォームにすることができれば、いとも簡単にポテンシャルユーザを獲得することができることになります。

StickyBits
http://www.stickybits.com

日本でQRコードが浸透し始めたのと、携帯電話ユーザ数が爆発的に伸びたころとが重なり、さまざまな消費者向けキャンペーンで携帯アクセスのためのツールとして脚光を浴びたのですが、思ったよりユーザ側が使ってくれなかったのではないかと思います。

  1. QRコードの認知と理解不足のため、何に使うのかがいまいち伝わらなかった
  2. 携帯電話のカメラアプリの中にその機能があるが、多くの人がその設定や使い方を知らなかった

のが原因だったのではと思っています。

しかし、スマートフォンの普及とともに、再度その可能性が徐々に高くなってきているのではと感じます。スマートフォンでは、デフォルトでバーコードスキャナが入っている訳ではなく、ユーザ自らがチョイスしてインストールすることで、その使い方や利便性を積極的に認知・理解しているはずです。

StickyBitsは、そうしたバーコードスキャナアプリなのですが、実際にはバーコードを読み込んで解読するのではなく、同じバーコードを読み込んだ人同士をつないでくれるソーシャルサービスです。バーコードをスキャンすると、「そのバーコードをスキャンしたこと」が記録され、そのバーコードに対して、コメントや画像、音声データや動画データなどをくっつける(操作としては投稿する)ことができます。

そんなStickyBitsから、珍しくメールが届きました。

… Scan ANY of these Ben & Jerry’s Fair Trade Pints to get your free t-shirt. Only the first 500 people to scan will win, so get to the freezer quick. …

「マストバイのキャンペーンで、対象のアイスクリームを買って、その商品のバーコードをStickyBitsアプリでスキャンをすると、先着500名にTシャツがあたる」というもの。つまり、購入証明と応募をアプリでやってのけてしまうのです。

残念ながら、「同じバーコードをスキャンした人をつなぐ」ということは、このキャンペーンでは出てこないのですが、ほかのソーシャルメディアのソーシャルグラフをもとに繋がったStickyBitsユーザ間では、アプリやウェブのマイページなどで、スキャンしたことやコンテンツをアップロードしたことが伝わるようになっているので、クチコミ効果は多少なりともあるかもしれません。

いずれにしても、巨大な商品バーコードプラットフォーム上で稼働するキャンペーンが実際に行われている、ということに、今後の盛り上がりを期待できると思います。StickyBits、要ウォッチです。アイスクリームのほかに、文房具、ミネラルウォーター、新聞、CD、ピザなど、計10ブランドで展開しているとのことです。

Scan This Product: 10 Brands Test Stickybits Barcode App
http://www.clickz.com/clickz/news/1898318/scan-product-brands-test-stickybits-barcode-app