先日、テレビのクイズ番組で日光が舞台の問題が出ていまして、建造物の一部がワザと異なるデザインになるようになっているのはなぜか、というのがありました。たとえば、4本ある柱のうち、1本だけ表面のデザインパターンが天地逆さまになっていたり、五重塔の一番上の笠の裏側の組み方が異なっていたり、などが紹介されていました。
正解は、「建物が壊れることなく、永遠に続くことを祈願したもの」ということだったのですが、その背景は、「完成するとあとは崩れるのみ」という考え方に基づいているそうで、一部を意図的に異なるデザインや構造にすることで、「この建物は未完成である」ことから、崩壊から免れる、というおまじないのようなものなのだそうです。日本の歴史的な建築物も含めて、こうした「ワザと違う形にする」というのは、よくあるとのこと。Wikipediaにも「逆柱」の項目で紹介されています。
逆柱 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%86%E6%9F%B1
これ、現代においては、インターネット上のウェブサイト/サービスやソフトウェアにおいて「ベータバージョン」で公開し、ほぼフルサービスで稼動しているのとちょっと似ています。ベータを表記しながら、そのままサービスを続けているサイト/サービスが結構ありますが、「まだまだよいコンテンツ/サービスになるよ」というのをアピールするのに、意図的にそうしていることがある、と言われていました。
建物の場合は、一度デザインを変えて組んだらもうそれで行くしかないですが、ウェブサイト/サービスは、実際には新しい機能やコンテンツを追加し続けることができますから、文字通り「永続のためのおまじない」なのかもしれません。
コメント
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自作自演っぽくて申し訳ありません。